アルコールとともによく出てくる消毒剤に
塩素系のものがあります。
この系統の製剤についてもよく質問をいただくので、語ってみました。
大きく分けて、2種類のカテゴリーがあり、いずれも有用なのですが、
万能ではなく、得意不得意があります。
ここは5分ほどお時間をいただきますので、ご覧ください。
簡単に言うと、長らく親しんでいるハイター(商品名だけど)のタイプが
次亜塩素酸ナトリウム(ソーダ)です。
アルカリ性(以下の図で言うと右側の領域)で洗浄・漂白効果に優れています(殺菌消毒効果もある程度はあり)。
もう一つが、酸性の次亜塩素酸。
機械で生成するもの、生成された水溶液として販売されているものなどがあります。
図の真ん中から左にあるもので、微酸性次亜塩素酸水、弱酸性次亜塩素酸水、強酸性次亜塩素酸水などがありますが、
ザクっ!というと同じカテゴリーです。
殺菌消毒効果に優れますが、洗浄・漂白効果は期待できません。
殺菌消毒で使うなら酸性タイプが良いですよね〜 となるのですが、酸性領域は安定性に難があり、長期保存などに課題があります。
(理想は機械で水を作って、その場で使うこと。ただ、生成水で使う方法もあるので、メーカーの説明をちゃんと聞きましょう)
いっぽう、アルカリ性の次亜塩素酸ナトリウムは安定性に優れますが、殺菌消毒効果に難があるので、使う時は濃い濃度で使います。
(なので、塩素臭がきつい)
双方の主な違いを以下にまとめました。
特に最近は次亜塩素酸水をアルコールの代わりに手に使うことが増えてきたと実感します。
それはOK.
ただ、次亜塩素酸ナトリウムは手に使ってはダメ!
事故が頻発する前に警鐘を鳴らさなくては。
どちらが良い悪いではないのですが、私が危惧しているのは、ちゃんと説明できない企業も結構販売していること。
上記の説明をしてくれて、注意点、得意不得意を説明できる会社から買うことをお勧めします。
コロナにも有効ですが、アルコールのようにすぐ乾くわけではないので、そこは要注意。
そのあと、衛生的でない共用のタオルなどで手を拭いてしまっては意味がないので、気をつけましょう!
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自分でいうのもなんですが、お勧めです・・・汗